東亜大学租税法研究フォーラム Toa Graduate School Alumni
Tax Law Studies Forum

設立趣意書
prospectus

東亜大学租税法研究
フォーラム設立趣意書

1.フォーラム設立を提言する背景

 東亜大学通信制大学院法学専攻(以下、法学専攻と言います。)は設立後18年を迎え、その間800人を超える卒業生を輩出しています。卒業生の大半は、法学専攻で指導を受けて完成した修士論文に基づいて税理士資格を取得して税理士実務に就いています。法学専攻は、指導教授陣にわが国の租税法学の最高峰である金子宏教授をはじめ、各法分野の第一級の学者を揃え、スクーリングやメールによって通信制教育の制約を超えるレベルの高い厳しい個別論文指導を行ってきました。その結果、法学専攻院生の修士論文は、かなり高い研究水準にあると評価されています。論文指導のレベルの高さだけではなく、毎年4・50名以上の卒業生を出している本法学専攻の実績は、全日制を含む他の同種の大学院と比べて、極めて特異なものとして注目を集めて来ました。金子宏教授は、法学専攻卒業生を送るにあたって、卒業生に対して、法学専攻での理論的税法研究の経験を基にして、「学ぶ(研鑽する)税理士として、公正客観的な観点から顧客に助言できる、学ぶ(研鑽する)税理士になって欲しいと望んでおられます。そして、田村初代専攻主任の時代には、卒業生が、在学中のゼミ・グループや居住地区の卒業生グループを通じて、自主的な研究会をするなどの相互交流が盛んでしたが、現在でも、卒業年次によってそのようなグループが継続しています。また、法学専攻は、法学専攻事務室(天本徳隆さん)を通じて卒業生との間にコンタクトを保つように努めており、代々木の合同スクーリングや卒業式(学位授与式)などの際の懇親会などのイベントに参加して、在校生と意見交換をして下さる卒業生が少なくありません。こうした中で予てから、租税法の実務的課題を理論的基礎から問い直して勉強した法学専攻での研究の経験は税理士業務にとって誠に貴重なものとなっている、ついては、卒業後もより広い見地からさらに研鑽を積み重ねたいと望む卒業生に対して、継続して法学専攻が研鑽の機会を設けて欲しい、という要望が卒業生の間から法学専攻に寄せられてきました。

 そこで、法学専攻は、卒業生の卒後研修の要望に応えるだけではなく、税理士業務の質のより向上を図るために、租税法の実務的課題を理論的基礎ないし視点から問い直す場として、「東亜大学租税法研究フォーラム」を設立することとしました。フォーラムという言葉は、もともとは、古代ローマの政治経済の中心となる公事のための集会広場を意味しますが、最近では、様々な立場や意見の人々が集まって討論する場など、柔軟な組織の会議体として用いられています。本フォーラムでのフォーラムという名称は、東亜大学法学専攻卒業生の同窓会としての集まりに止まらず、東亜大学出身の「研鑽する税理士」を会員の主体とする民間税務実務家が集まって、租税法の実務的課題を理論的見地から研究し検討する場(フォーラム)であることを表しています。本フォーラムは、第一に、卒業生(フォーラム会員)間に情報交換ネットワークを作って会員に情報提供をし、相互交流をする場であり、第二に、会員総会やフォーラム・シンポジウムを通じて会員に研鑽の機会を提供する場です。そして、第三に、民間税実務家の立場からフォーラムにおける理論的検討を通じて租税制度の公正適切な運用を提言するという、公共性を有する場を目指しています。より詳細なフォーラムの組織や運営については、次に述べます。

2.東亜大学租税法研究フォーラムの構想

(1)設立の目的

 東亜大学租税法研究フォーラム(以下、フォーラムと言います。)は、東亜大学大学院法学専攻(以下、法学専攻と言います。)卒業生の相互交流を図ることを目的とするだけではなく、民間税務実務家が租税法上の実務的課題について理論的観点から研究し検討する機会を提供することによって、税理士業務の質の向上を図り、もってわが国の租税制度が市民にとってより公正に運用されることを目的とします。

(2)組織

 フォーラムは、原則として、法学専攻卒業生を会員とし、会員によって組織、運営されます。しかし、業務実施にあたっては、法学専攻の教授スタッフ及び在校生との連携を要するため、法学専攻内部の組織として位置付けられます。しかし、フォーラムは、(現在大学に在籍しない)卒業生を会員とし、会員の研修や相互交流を業務とするので、大学や大学院の在学生に対する教育研究とは直接関係がありません。したがって、フォーラムは、東亜大学本部及び法学専攻とは独立して業務、財政の運営をしなければなりません。つまり、フォーラムは、大学とは別個独立の組織として、会員から会費等を徴収して財政を賄い、会員総会・理事会で意思決定し、事務局員を雇って業務を執行することになります。もっとも、法学専攻の内部組織として、フォーラムは大学事務室の物的施設(大学本部事務室に法学専攻の事務用に設備された机、PCなど)を使用できます。本年度(平成30年度)大学本部は、フォーラム設立支援のため、法学専攻に対して追加予算を配分しましたが、予想される立ち上げ費用を賄うのに十分な額ではありませんでした。

 

[会員]

  1. ①正会員1:法学専攻卒業生は当然会員資格があり、入会申込みにより会員として登録されます。卒業生が経営する税理士法人も会員とみなします。
    正会員2:本学法学専攻卒業生でないが、税理士資格を有し、本フォーラムの趣旨に賛同して入会を申請し理事会の許可を得た者(フォーラムの目的が税務実務家の業務の質の向上を図る、租税制度の公正適切な運用を図るなどの公共性を謳う以上、本学卒業生以外の者を全く排除することは適切ではありませんが、卒業生以外の者が会員となるには、一定の要件を設け、理事会の承認を要するとするなどの入会条件を設定することにします。)
      1. 会費:(1) 正会員1で税理士会に登録している会員の年会費は、1万円
      2. (2) 正会員1で税理士会に登録していない会員の年会費は、7,000円
      3. (3) 正会員2の年会費は、1万円
        会費の額の違いにかかわらず、フォーラムから受けるサービスは同等です。
  2. ③特別会員(顧問):本法学専攻指導教授(教員)スタッフ(フォーラムのプログラムの企画実施について助言、指導します。また、教授スタッフは、フォーラムの求めに応じてシンポ等に出講したり、フォーラムを通じて会員からの質問に回答するなど、会員との交流を図ることも予定しています。特別会員から会費は徴収しません。

 

[理事会]

 理事会は、会員のなかから選出された理事によって構成されます。
理事会は、フォーラムの運営について企画審議し、業務を執行します。業務項目により、理事会は、委員を任命し、[委員会]によって業務を企画執行できることとします。

 

[会員総会]

 会員総会は、毎年1~2回開催し、フォーラムの運営に関する一定の重要事項について、審議し議決します。また、会員総会の際に、租税法上の実務的課題について会員による研究報告などの卒後研修や、租税制度について民間税務実務家の立場から理論的検討などを行うこととします。

 

[事務局]

 大学本部とは独立したフォーラム事務局を大学から提供される事務施設に置きます。
(なお、事務局長には、これまで長年大学院事務局で法学専攻を担当され、卒業生の間で厚い信頼を得てきた天本徳隆氏にお願いすることにしています。)

(3)事業

  1. ①会員関係業務:事務局は、法学専攻主任及び理事会の指示・監督のもとに、法学専攻卒業生の会員申込みを受付け、会員登録をし、会員に対してフォーラムに関する情報を提供します。また、会員から会費を徴収し、フォーラムの事業のための会計管理事務を行います。
  2. ②研修業務:最低年1回開催する会員総会において、税務実務において大きく取り上げられている租税法上の税務実務課題や税制改正などについて、会員が理論的見地から研究した結果を報告し討議します。法学専攻教授(教員)スタッフや外部講師を依頼し、予め情報や資料を提供してもらったうえで討議をすることも考えられます。いずれにしても、総会が会員の卒後研鑽の場となるように企画し実施します。
  3. ③地区シンポジウム・研究会の開催: 会員の要望に応じて、北海道・東北、中部、関西、中四国、九州などの地区で、特定のテーマでシンポジウム・研究会の開催を企画し実施します。その場合には、講師を依頼し、別途、参加費を徴収します。会員外の参加も認めるなど、会員の要望を考慮してシンポ・研究会を企画立案します。
  4. ④立法提案:民間租税実務家の立場から、政府の税法改正案などに対してフォーラムが意見を述べることも社会的に公共性があります。税理士業務の経験に基づいて、課税される側から税制を検討し、課税当局に民間側から情報を提供するとともに意見を述べるのは、税理士の職業上の社会的責任だと考えます。

(4)財政

 フォーラムは、先に述べたように、大学当局と独立して運営しなければなりません。フォーラムの収入源は、会員からの会費とシンポジウムなどの参加費用です。支出は、事務局職員の人件費、旅費とシンポジウムの講師謝礼・会場費などです。そのほか、現在、卒業生の皆さんの会員申し込み、会費納入、イベントのお知らせなどのためのホームページを作成中ですが、コンテンツによりかなりの支出が見込まれます。フォーラム設立に至るまでの会費収入がない間のフォーラム設立費用について、現在、発起人や卒業生有志から寄付を求めているところです。

 経常的には、人件費など最低限年間300万円の支出が想定されます。そこで、フォーラム設立時から、300人以上のフォーラム会員の参加を得て、その会費収入により安定したフォーラムの運営を図ることが望ましいのですが、設立当初から300万円以上の会費収入を確保することは容易ではないと思われます。


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